花火は
闇に甘えている
闇は
性懲りもなく
花火を掴みそこねている
闇と花火
どちらが奴隷だ
闇の襞をひき裂いて
血に濡れながら
私達子供は
生れて来たのではないか
遠く歓声があがる
まぬけな大砲が鳴っている
闇には
闇の腹腸(はらわた)から絞り出す
闇の花火が
あるのではないか
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「声と風景」 青土社 1978年6月刊
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「つぶやくプリズム」 沖積舎 2009年3月刊
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