闇の花火

花火は

闇に甘えている

 

闇は

性懲りもなく

花火を掴みそこねている

 

闇と花火

どちらが奴隷だ

 

闇の襞をひき裂いて

血に濡れながら

 

私達子供は

生れて来たのではないか

 

遠く歓声があがる

まぬけな大砲が鳴っている

 

闇には

闇の腹腸(はらわた)から絞り出す

 

闇の花火が

あるのではないか

カテゴリー: つぶやくプリズム — admin 21:48  コメント (0)
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